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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ F : [えふ] ファロー四徴(症)
マキ(''Maki'' )は、かつて存在した日本のF1コンストラクター。1960年代のホンダF1に続き2番目にF1参戦した日本のコンストラクターであり、自動車メーカーの後ろ盾のない日本の純粋なプライベートチームが海外のF1レースに参戦したのは、2014年現在、マキのみ〔日本のプライベートF1コンストラクターとしてはコジマエンジニアリングも存在したが、コジマが参戦したのは日本で開催されたF1だけで、海外のF1レースには出場していない。〕。 1974年から1976年にかけてF1世界選手権レースに計7戦エントリーしたが、全て予選落ちした。1975年にはノンタイトル戦〔世界選手権シリーズに含まれないF1レース。〕に1戦出場し、予選を通過して決勝13位を記録した。 == 活動の経緯 == === 1974年 === 「マナ」や「エバカーズ」といったコンストラクターでF2やGCなどのレーシングマシンを設計製作していた三村建治(現エムアイエムデザイン代表取締役)を中心として、1973年に「マキエンジニアリング」が発足。メインスポンサーは「エムズブレイン」というネズミ講(一種のマルチ商法)の会社で、「マキ」はエムズブレイン社長の名字(牧)に由来する〔『CAR MAGAZINE』2002年9月号、『ノスタルジックヒーロー』2010年10月号〕。 F1参戦に向けて開発したF101は、三村がボディデザインを担当し、小野昌朗(現東京R&D社長)〔マキ参加の直前にはシグマ・オートモーティブ(現サード)に在籍。その前には三村の兄が設立したエバカーズに在籍しており、三村と共同作業を行っていた経験もある。『CAR MAGAZINE』2003年9月号、『ノスタルジックヒーロー』2010年8月号〜10月号〕がシャシーを設計した。エンジンは当時のF1で多用されたフォード・コスワース・DFVエンジン。スポーツカーノーズと大型サイドポンツーンをもつ個性的なボディデザインについて、三村は「空気抵抗を少なくしたかった」〔『CAR MAGAZINE』2003年1月号。〕と説明している。小野は実物のF1マシンを見たことがなく、「図々しくも、別に本質的にはグラチャン(GC)マシンもF1マシンもそう変わるものではないな」と思っていたという〔大串信「日の丸F1走る!」『F1倶楽部 VOL.7-ニッポンのF1』 双葉社ムック、1994年、19頁。〕。車重もレギュレーションの最低重量を数10kg上まわっていたというが、三村は「安全性に関するレギュレーションを正直に守ったため」と説明している〔『CAR MAGAZINE』2003年1月号、『ノスタルジックヒーロー』2010年10月号〕。 1974年3月にイギリスのホテルでF1参戦発表会を行い、白地に日の丸のナショナルカラーをまとったF101を公開した。ドライバーはハウデン・ガンレイ(元BRM)と速見翔(本名:新井鐘哲)。極秘プロジェクトとして、速見をはじめチーム関係者は変名あるいは偽名を名乗っていた。変名を名乗った経緯について、三村は「自分の実績が大したことがないので、F1をやるとなると、日本の関係者に何を言われるか分からなかった。批判や横やりを入れられる可能性があった」などと説明している〔『CAR MAGAZINE』2002年9月号。「ノスタルジックヒーロー」2010年10月号〕。記者会見ではエンジンの自社開発計画も示したが、スポンサーのエムズブレインの経営悪化(ネズミ講が社会問題化し後に違法裁定)により、資金不足に悩まされるようになった〔『CAR MAGAZINE』2002年9月号。「ノスタルジックヒーロー」2010年10月号〕。自動車メーカーに頼らないプライベート体制でのF1挑戦は苦難の連続となり、F1シリーズ全戦出場は不可能になった。 チームはガンレイの進言でF101を軽量化するなどの大改造を行った(通称F101B)。ガンレイの1台体制〔速見翔は実績不足と見なされF1出場のためのライセンスが発給されず、テスト走行を行うだけに留まり、F1の実戦には出られなかった。「ノスタルジックヒーロー」2010年12月号〕で第10戦イギリスGPに初参戦するが、トップから4秒落ちのタイムで予選落ちを喫する。続く西ドイツGP予選中には事故でマシンが大破しガンレイが両脚を骨折する重傷を負った。特注品のピロボールが破損し、リヤサスペンションが故障したことが事故の原因だった〔『CAR MAGAZINE』2003年1月号、「ノスタルジックヒーロー」2010年10月号〕。F1参戦初年度の1974年は上記2戦のみエントリー、2戦とも予選不通過で終わった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マキ (F1)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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